相 続 Q&A11 
非嫡出子の法定相続分に関する民法改正
 

相続についての法律手続やよくあるトラブルや疑問に具体事例を用いてわかりやすく解説します。

非嫡出子と嫡出子の法定相続分

平成25年9月4日最高裁決定と民法改正

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 Q11 
 私(A)は婚外子です。
 (婚姻していない父母の間に生まれ、後日、父から認知されました)

 最近父が亡くなりました。

 父には婚姻関係にある妻との間に生まれた子がいます。

 最近、最高裁の判決が出て、民法の非嫡出子の相続分に関する規定が改正
 されたと聞きました。

 私の相続分はどうなりますか?

           


           

平成25年9月4日、最高裁判所が以下の決定を出しました。

民法の規定で「嫡出でない子」(=非嫡出子※1)の相続分を嫡出子の相続分の1/2
とする部分について法の下の平等を定める憲法14条1項に違反しているとの判断
です。
※1 非嫡出子とは法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子のことです。

そこで、最高裁決定で違憲とされた民法の規定を改正することが必要となり、平成
25年12月5日、「民法の一部を改正する法律」が成立し、同月11日公布・施
行されました。

改正後の民法の規定は(民法900条)は、平成25年9月5日以降に開始された
相続について、嫡出子と非嫡出子の相続分を同等にしています。

これは、最高裁の決定が平成25年9月4日に出されたので、その翌日から開始さ
れた相続について適用することになりました。

           

平成25年9月4日以前に開始された相続について

                                       

平成25年9月4日最高裁決定では、その違憲判断の時日については、「遅くと
も平成13年7月においては違憲であった」としています。

最高裁判所の違憲判断は、実質、決定後の同種の紛争について、最高裁の判断に
基づいて処理されることになります。

何故なら、同種の争いを裁判で争った場合、裁判官の判断は、最高裁の決定に基
づいた判断に事実上拘束されるからです。

よって、平成13年7月1日から平成25年9月4日までに相続が開始された事
案については、嫡出子と非嫡出子の相続分は同等として扱われることになります。

           

平成13年7月から平成25年9月までの相続について嫡出子と非嫡出子の相続分が同等とならない事例

           

そして「違憲判断は、平成13年7月から本決定までの間に開始された他の相続
につき、本件規定を前提としてされた遺産の分割の審判その他の裁判、遺産の分
割の協議その他の合意等により確定的なものとなった法律関係に影響を及ぼすも
のではない」としています。」

平成13年7月1日から平成25年9月4日までの間に開始された相続であって
も、遺産分割の協議や裁判が終了している等、「確定的なものとなった法律関係
」に該当する場合にはその効力はそのまま維持されます。

つまり、平成13年7月1日から平成25年9月4日までの間に開始された相続
について、遺産分割協議が成立している場合、遺産分割の審判・裁判が確定して
いる場合はその内容・効力について変更することはできません。

           

具体事例

           

Aさんの場合を考えて見ましょう。

Aさんのお父さん(B)が亡くなったとき、Bの妻C、BとCの間に婚姻関係に
ある間で出生した子(嫡出子)D,Eがいるとします。

(1) Bさんが亡くなったのが、平成12年だった場合

民法改正前の900条が適用されて
法定相続分はCが1/2、D・Eがそれぞれ2/10、Aは1/10となります。

(2) Bさんが亡くなったのは、平成15年だった場合

上記で説明した平成13年7月1日から平成25年9月4日までの間に開始され
た相続に該当しますので、遺産分割協議や、遺産分割の審判等が確定していない
限り、法定相続分は以下の通りとなります。

Bは1/2、D・Eはそれぞれ2/12、Aは2/12となります。

(3) Bさんが亡くなったのが平成25年9月5日以降だった場合

上記(2)と同様の法定相続分となります。

仮に遺産分割協議で嫡出子と非嫡出子の相続分が同等とならない協議について
非嫡出子となるAさんが、法定相続分について同等である趣旨を理解した上で、
同等とならない相続分について同意した場合は、協議は有効となります。

※(1)(2)(3)とも同時に相続が開始されたと想定します。

           

           

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相続とは、亡くなった方(被相続人といいます)の財産や権利・義務について承継することです。

財産等を承継する人(相続人といいます)は、民法で定められています。

被相続人の一身に専属したものは相続財産に含まれません(民法896条)

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